Excelマスターを自称するモーリーが、EC運営者に必要なExcelのデータベース機能を解説します。
データの抽出などをすることが非常に多いので、いくつかの方法を記載します。
目次
LOOKUP関数
LOOKUP関数の中でも、もっとも一般的なのがVLOOKUP関数です。
日本語では「表引き」といわれる関数になりますが、縦の行に並んでいるデータから必要なものを引っ張り出したいときに「VLOOKUP関数」を利用します。
横の列にデータが並んでいるときに、必要な数字を引っ張り出したいときには「HLOOKUP関数」を利用します。
ちょっと指定するものが多くなりますが、「LOOKUP関数」というものもあるので興味のある方は調べてみるといいと思います。
VLOOKUP関数の使い方などは、上記に記載していますのでぜひ確認してみてください。
フィルター機能
ちょっと商品一覧から、「NIKE」の商品だけ抽出したいななんていう機会がある場合、フィルター機能を利用すると非常に簡単に商品抽出ができます。
抽出したい表の中に、アクティブセルを配置した状態で、上記オートフィルボタンを押下すると
上記のように項目名に下向き▼が付与されます。
見慣れた方も多いオートフィル機能ですね。
商品名の▼をクリックすると抽出条件などを設定する画面が表示されます。
フィルターの条件に「NIKE」、抽出を「を含む」とすると、「NIKE」の商品だけを抽出することができました。
「NIKE」だけでなく、アンダーアーマー(UA)を抽出したいとなった場合は、
2つ目の条件を付与し、接続詞の「または」を選択すると、
NIKEとUAの商品を抽出することができます。
これで、価格を変えたり、送料無料に設定したり自由自在にデータを利用することができます。
フィルターオプションの機能
もっと高度なことがやりたくなったら、フィルターオプション機能を利用しましょう。
オートフィル機能では、2つの条件しか利用することができません。
先ほどは商品名が「NIKE」または「UA」という抽出条件でしたが、3つ目のブランド名は選択できないので、オートフィルター機能では限界がきます。
「NIKE」または「UA」または「MIZUNO」で抽出するには・・・
まず、抽出したい項目名と同じ名前を、別シートでも、同一シート上部でもいいので、記載します。
記載した項目名の下に、抽出条件を記載します。
「=”*NIKE*”」といった形にすると、商品名に「NIKEという文字を含む」という条件式になります。
同様に、「=”*UA*”」「=”*MIZUNO*”」と、行を変えて記載します。
アクティブセルが、抽出する表の中にある状態で、「データ」ー>「フィルターオプションの設定」を選択します。
リスト範囲に、アクティブセルがあった表全体が指定されていることを確認して下さい。
次に検索条件範囲に、先ほど設定した条件を選択します。
このとき、条件式のある項目名まで選択範囲に入れるのを忘れないでください。
フィルターオプション画面でOKボタンを押すと
NIKEとMIZUNOとUAの商品を抽出することができました。
記号の意味(ワイルドカード文字と比較演算子)
「*」・・・任意の文字列。たとえば、「*NIKE」NIKEで終わるもの。「NIKE*」NIKEで始まるもの。
「?」・・・任意の1文字。たとえば、「?IZ」とすると、AIZ、BIZ、CIZなど?に1文字入ったものを抽出
「#」・・・任意の1数字。たとえば「1#5」とすると、105、115、125といった#に数字が入ったものを抽出
「=」・・・等しい
「<」・・・より小さい
「>」・・・より大きい
「<=」・・・以下
「>=」・・・以上
「<>」・・・等しくない
※厳密にいうと「=”*NIKE*”」という記述の仕方は間違っています。正式には「=”=*NIKE*”」とすることで、NIKEを含むものという意味になります。一番初めの「=」は「等しい」という意味ではなく、「計算式ですよ」という意味となります。
応用(さらに詳しく)
ここまでの方法は、あくまでフィルターオプションの一部の機能です。
さらに条件として「販売価格が5000円以上」という条件を付け加えてみます。
NIKE、UA、MIZUNOの条件の隣に「>=5000」をそれぞれの行に記載します。
すると、
(NIKE、UA、MIZUNO)でかつ5000円以上のものを抽出することができました。
同一の行に記載すると、AND(かつ)という条件になり、異なる行に記載すると、OR(または)という条件にすることができます。
もっと深く理解する
同一行に記載するとAND条件となるので、販売価格が5000円以上1万円未満のものを抽出するには
販売価格の検索条件列を2つ用意します。
それぞれに「>=5000」「<10000」と記載すると、
「5000<=対象商品<10000」という条件となり、
販売価格が5000円以上1万円未満のものを抽出することができます。
まとめ
Excelのデータベース機能は、利用できると業務がグッと楽になります。
逆に理解していないと、作業するときに誤ってしまったり、時間ばかりを浪費する結果になることが多いです。
ぜひ商品情報を扱う方はExcelのデータベース機能を使ってみて下さい。

現在はシニアECディレクターとして大型EC案件を担当
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