Photoshopの機能の進化は凄まじく、今では消したいものを囲むだけでPhotoshopが自動的にそのエリアを補完してくれます。
Photoshop先生が「察するに、この人消したらこんな背景があるんじゃないの?」と勝手に埋めてくれるんです。すごすぎる!
考えることすらしなくていいので、普段画像をいじることの無い人でもあっという間にレタッチすることができます。
社内からもリクエストがありましたので、今回はノンデザイナーでも一瞬で不要物を消しされる方法をお伝えします。
前提として、Photoshop CC(CS5以降)利用での方法です。
今回使用する写真はこちらです。
親子の微笑ましい写真ですが、こちらを海だけの写真へレタッチしていこうと思います。
レタッチに慣れているとはいえ、こちらのレタッチにかかった時間は約3分。
ざっくりと人物を消すのに1分。
不自然なところを馴染ませるのに2分、といったところでしょうか。
目次
なげなわツールで消したいものをざっくり囲む
ツールパレットから「なげなわツール」を選択します。
消したいものをぐるっと選択します。大雑把で大丈夫です。むしろ大雑把に余白を取って選択したほうが自然に馴染んで仕上がります。
今回は砂浜に伸びる影や、お父さんの足の映り込みを消すこともお忘れなく!
「コンテンツに応じる」で塗りつぶす
選択した状態でメニューの「編集」から塗りつぶしを選択します。
すると設定ウィンドウが開きますので「内容」エリアの「使用」を「コンテンツに応じる」に設定します。
描画モードや不透明度はデフォルトのままで大丈夫です。
デフォルトは描画モードは通常、不透明度は100%です。
「OK」を押すと、Photoshopが自動的に補完して海だけになりました!
お見事!
元の画像にもよりますが、ここまでで8割9割は完成したと思いませんか?
ここまでで1分かかりません!
不自然なところを個別にレタッチして完成度を上げる
人物は無事消えましたが、ところどころ不自然なところがあります。
必要に応じて、さらにブラッシュアップして自然に仕上げていきましょう。
例えば、直したいのはこのあたり…
パッチツールを使用して、コピーする
メニューパレットからパッチツールを選択します。
不自然だなと思うところをぐるっと囲みます。これも大まかで大丈夫です。
選択エリア内にカーソルを合わせると、パッチツールに矢印マークがついたものに変わります。
この状態でコピーして持ってきたい場所へとドラッグします。
つねにプレビューされるので、上下左右動かしてみて一番自然に周りと繋がりそうな場所を検討します。
境目や、コピー元と囲ったエリア(不自然な部分)との色味など、Photoshopが自動で調整してくれるので、ただのコピペとは違って自然なコピペが可能です。
今回は上で気になった波の角と、泡の形の2箇所を微調整しました。
ここまでで2分!
微調整は昔ながらのコピースタンプで!
それでも不自然な部分が残ってしまったら、コピースタンプで移植する手堅い方法で行きましょう。
パッチツールと似ていますが、透明度やペン先の大きさなどを柔軟に設定出来るので、ピンポイントで修正したい、うっすら上に薄くコピーして自然になじませたい、パッチツールでは境界線が目立ち過ぎてしまった時などにオススメです。
今回はほとんどキレイになってしまいましたが、波打ち際の線が途切れているのをコピースタンプで繋げましょう。
コピースタンプツールを選択します。
修正したいエリアの一回り大きい程度ののペン先サイズをピクセル指定します。周りはなじませたいのでペンの種類は「ソフト円ブラシ」を選択。
下の画像は透けなくてよいので、不透明度は100%です。
コピー元にカーソルをあわせ、optionを押しながらクリック。これで
この時、ペン先の大きさカーソルで表示すると目安になります。詳細カーソルとペン先カーソルの切り替えは「caps」でできます。
修正したい場所までカーソルを動かすと、先程コピーしたエリアが付いてくるのがわかります。
コピー先まで移動したらクリック。波打ち際が更に自然になりました。
ここまでで約3分。
調整したら完成です!
無事、人物を削除し、自然な背景で置き換えることができました!!!
あっというまに補完できる「コンテンツに応じる」での塗りつぶしですが、人工物(例えばビルや窓など直線的なものや)人が繰り返される雑踏などはこの方法では簡単に補完するのはちょっと難しいです。
空や海、草原や森、水面などランダムな繰り返しの多い自然の画像の時に威力を発揮する方法です!
ぜひ試してみてくださいね。

Webマーケティング部のスタッフ、スズキです。手を動かしてなにかを作ることとキノコが好きです。テンションの上がるサイトづくりを目指しています。